
キッチンにタイルを取り入れると、おしゃれ感があり、インテリアコーディネートの幅が広がります。タイルは水や油跳ねの汚れもサッと拭き取るだけでキレイになる素材。だからこそキッチンに選ばれる素材の代表と言えるでしょう。
一方で、キッチンタイルには種類が多く迷ってしまう方もいらっしゃいます。そこで今回は専門店目線で人気の種類をランキング形式でご紹介します。
キッチンタイル
人気ランキング TOP5
サブウェイタイル ―清潔感とデザイン性で人気!


モザイクタイル ― 豊富な色調展開が人気!


異形モザイク ― 幾何学的な美しさが人気!


大判タイル ― シンプルでかっこいい!


デザインタイル ― 個性で魅せる空間づくりに人気!


人気タイルの魅力をもっと詳しく!専門店が徹底紹介
1位 サブウェイタイル




クラシックなのに今っぽい|時代を超える定番デザイン
サブウェイタイルのルーツはニューヨークの地下鉄、清潔感が求められた白タイルが起源です。白系ですっきりと見せる以外に、カラーのタイルでモダンやレトロにも。
【専門店のアドバイス】
目地の色によって雰囲気がガラリと変わります。タイルと目地の色を一緒に考えましょう。インテリアデザインの上級者なら、並べ方にも挑戦しましょう。ボックス、ヘリンボーン、ステップラダーなど、デザイン性の高い壁面は、より一層おしゃれ感が出ます。
2位 モザイクタイル




小さな粒で表情豊か|水まわりのアクセントにぴったり
装飾性と汎用性の高さで選ぶなら、モザイクタイルは最適な選択です。多色ミックス、石調、艶あり、艶無し、自分好みで選べます。
【専門店のアドバイス】
ぷっくりとした立体的なタイルは、光の反射で華やかな印象に。一方で、マットなタイルは光の反射も控えめでシンプルな壁面に。ぷっくり膨らんだタイルと、フラットなタイルでも光の反射は異なります。色やカタチだけでなく、光沢の反射具合も忘れずにチェックしましょう。
3位 異形モザイク




曲線・幾何学・ランタン型…デザインのひねりで差をつける
図形がもつ秩序や規則性、調和、対称性によって生まれる幾何学的な美しさが、空間に整った印象と静かな華やぎを与えます。単純な形の繰り返しやバランスのとれたパターンが心地よく感じます。
【専門店のアドバイス】
形が主役なので、インテリア空間に馴染みやすい色を選ぶと洗練された印象になります。また、並び方で柄や流れが変わるので、サンプルだけで判断せず全体の見本を確認すると良いでしょう。曲線のあるデザインは、柔らかな印象になります。
4位 大判タイル




空間を広く、美しく|今いちばん注目される存在感
継ぎ目が少なく、空間に一体感と高級感をもたらす大判タイル。上質で飽きの来ないものを長く使いたいミニマル志向の方にとても人気があります。モダンな建築やデザイナーズ住宅で好まれています。
【専門店のアドバイス】
大判タイルの模様は、自然な風合いを出すため複数のパターンで構成されています。1箱にはランダムに異なるデザインが入っており、自然な仕上がりが生まれます。特に濃淡の強い柄や大ぶりな模様は、1枚のサンプルだけでは判断しづらいため、施工事例や複数枚を並べて、空間全体の印象を確認すると良いでしょう。
5位 デザインタイル




一枚一枚が主役|模様の力で空間に魔法をかける
独特の模様と色彩の美しさがアートな空間を作るデザインタイル。暮らしの中心であるキッチンを、芸術的な空間にしたい個性派の方に選ばれています。
【専門店のアドバイス】
1枚ではなく、数枚並べて印象を判断しましょう。特に柄の接続に意図があるタイル(連続模様・幾何学・マジョリカ風など)は、数枚並べて見て初めてその魅力が分かります。さらに、「主役」か「脇役」かを決めましょう。色のトーンを家具に合わせるだけでも、調和がとれ、上品な「脇役」に収まります。
キッチンタイル選び方のポイント
濃色と白系、どっちが映える?

濃色タイルが映えるのは・・・
🔹 光がたっぷり入るキッチン
🔹 空間を引き締めたいとき
🔹 高級感・重厚感を出したいとき
🔹 白っぽい壁や木目と組み合わせれば、コントラストが出て◎

白系タイルが映えるのは…
🔹 コンパクトなキッチン
🔹 明るく、広く見せたいキッチン
🔹 ミニマルや北欧風など、柔らかくナチュラルに仕上げたい
迷ったら…
→ 中間トーンのグレーやベージュ系で、照明との相性を見て決めます。
→ 1枚のサンプルより「施工例」で見ると、全体の雰囲気がつかみやすいでしょう。
- Q濃色と白系、結局どっちがおしゃれ?
- A
光がしっかり入るキッチンなら濃色も映えます。明るさや広がりを出したいなら白系がおすすめ。どっちも捨てがたい…という人には、グレージュや淡めの色もご検討ください。
掃除のしやすさを重視するなら?

汚れが目立ちにくく、日々の手入れが簡単なタイルを選びたい場合、以下のような条件が揃っていると、ぐっと扱いやすくなります。
🔹 表面がツルッとした釉薬タイル
→ 油やホコリが染み込まず、さっと拭くだけでOK。マット系でも、ざらつきのないものが◎。
🔹 目地が目立ちにくい大判タイプ
→ 目地の数が減る=掃除の手間が減ります。キッチンには特におすすめ。
🔹 濃すぎず・白すぎない中間トーンの色味
→ 真っ白は皮脂や水垢、濃色はホコリが目立つことも。グレージュやグレー系はお手入れがラクです。
🔹 目地の色をベージュやグレーに
→ 汚れが気になるのはタイルではなく「目地」であることが最も多いお悩みです。そこで目地色を「グレー」や「ベージュ」にするだけでも「汚れが目立たない壁」になります。
- Q掃除がラクなタイルって?
- A
ツヤありで凹凸の少ないタイプがベスト。目地も少ない方が掃除の手間が減ります。基本的釉薬でツルっとしたタイルは汚れが浸透しない素材のため、汚れても簡単な拭き取りでキレイになります。汚れが目立ち始めるのは「目地」です。そこで、目地の色にこだわる方が、後々のお掃除は断然ラクになります。
目地の汚れ、どう取るのがいい?

汚れが目立つ原因は「目地」であることがほとんどです。目地汚れは、以下のような方法で解決します。
【日常のお手入れ】
- 中性洗剤+柔らかいブラシ(古歯ブラシでもOK)
→ 台所用洗剤を薄めて使えば、軽い油汚れや黒ずみには十分です。 - 水拭き+乾拭き仕上げ
→ 水分が残るとカビの原因になるので、最後は乾いた布で拭くのが◎。
● 抗菌目地を使う
抗菌防カビ剤配合の目地材は、浴室や水回りにも使える目地材です。カビの発生を抑制します。
● 洗剤使用はまずテスト
洗剤を使うときはまずは目立たないところで試し、効果を確認してから。
● 洗剤残りの無いようにする
洗浄後は十分水洗いを行い、洗剤が残らないようにしてください。その後しっかり乾かせばOK!
【頑固な汚れには】
- 酸素系漂白剤(粉末)をペースト状にして塗布→しばらく置いて擦る
→ 黒カビに効果大。塩素系より優しめで扱いやすい。 - 重曹+クエン酸スプレーの発泡パック
→ 重曹をふりかけてからクエン酸スプレーを吹き、泡立たせて数分放置→ブラシで擦る。
● 酸素系ってなに?
名前は“酸素”でも、実は弱アルカリ性です。ツンとした刺激臭がなく、扱いやすいのがメリット。カビや黒ずみにじんわり効くタイプです。
● 注意点
酸素系=弱アルカリ性なので、酸性洗剤とは混ぜないでください。
キッチンタイルのおしゃれな施工事例
壁面全体に施工することで空間全部をカフェ風に

足を踏み入れると、そこは海外のカフェのようです。
タイルは家電から出る熱や水蒸気から壁を保護する役割もあり、汚れても拭き取るだけで清潔を保ちやすいメリットがあります。壁面全体にタイルを取り入れることで、空間が統一され、おしゃれ度は抜群です。
汚れやすい箇所だけ!キッチンをより機能的に

モザイクタイルは目地の部分で簡単に切り離すことができるため、キッチンの一部に取り入れる時に人気が高いタイルです。シンク周りの小さな立ち上がり壁にだけ、コンロ周辺だけ、などの少量使いでも、しっかりと汚れを防ぎながらアクセントのようにキッチンを引きたててくれます。
狭小空間こそ個性的なタイルで魅せる空間へ

狭小キッチンこそ、個性が引き立つ舞台です。
限られた空間だからこそ、ひと目で印象に残るようなデザインを選ぶと、空間全体が生き生きと輝きます。形に個性がある異形モザイクは、個性的でありながらも繊細な美しさがあり、視線を集めながらも圧迫感を与えません。“広く見せる”ではなく、“忘れられない空間にする”。そんな発想で選ぶタイルは、小さなキッチンにこそ似合います。
カウンターが主役!印象に残る空間づくりに

ショップのカウンターに採用された、艶やかな100角タイル。光を柔らかく反射して空間を明るく見せてくれるので、家庭のキッチンでも取り入れやすいアイデアです。
無機質になりがちなキッチンで、カウンターの腰壁に色や艶感のあるタイルを使えば、華やかさがプラスされます。「緑のタイルのカウンターがある家」なんて、ちょっと素敵じゃありませんか?
キッチンにタイルを取り入れる方法と費用
ちょっとだけタイルを取り入れてみたいなら、DIYという選択肢も

小さな範囲なら、自分の手で挑戦してみるのも一つの方法です。限られたスペースだけという方は、DIYも検討してみてください。
DIYなら、材料費だけで好きな時間に作業でき、時間も費用もコンパクトに抑えられます。
最近はDIYでタイルを貼る人も増えていて、接着剤やコテなどの道具も簡単に手に入るようになりました。専門業者に依頼するものと思われがちなタイル施工でしたが、現代でははじめの一歩を踏み出しやすくなりました。
セラコアミッド店では、タイルを貼り付けるための接着剤、お好きな色が選べる目地材以外に、職人さんが使うクシ目ゴテなども取り揃えています。タイルの枚数がわからない時は、商品ページ上で自動で計算できるようにフォーマットもございます。DIYで材料費がどれくらいになるか、計算しやすくなっていますので、是非ご利用ください。
理想のタイルは自分で選びたいが施工はプロにお任せしたい

タイルをご自身でご用意いただき、リフォーム会社や工務店に施工をお願いするという方法もあります。
技術や知識がある職人に依頼することで不安が無くなり、仕上り後の安心感も違います。プロの手にかかれば、細かな収まりや下地の処理も安心。キッチンまわりをきれいに、長く美しく使えるように仕上げてくれます。
施工には職人さんの工賃がかかりますが、まずは見積をとって、気軽に相談してみるのもおすすめです。
まとめ

キッチンは、家の中でも一番よく使う場所。
その壁にタイルを選ぶことは、毎日の景色をちょっと特別にする選択です。
お手入れのしやすさも、美しさの長持ちも、他の素材にはない安心感。そして何より、光の当たり方や料理の時間ごとに表情を変えるタイルは、暮らしを豊かにしてくれます。
「やっぱりタイルにしてよかった」と思える瞬間を、ぜひキッチンで体験してください。