
Old Belgian bricks
ベルギーのアンティークレンガ

ベルギーは「レンガの国」
ヨーロッパの中心に位置するベルギーは、古くから人や物が行き交う交易の要所でした。北海へと続く港を持ち、周辺国との交流も盛んだったこの国では、19世紀になると産業革命の波とともに都市開発が進み、多くの住宅や工場、倉庫が建設されていきます。
その街づくりを支えた建材のひとつがレンガでした。
良質な粘土が豊富に存在し、職人たちは地域ごとの土を使いながら、一つひとつ丁寧にレンガを作り上げていきました。完成したレンガは国内だけでなく海を渡り、イギリスをはじめとする周辺国の建築にも利用されたといわれています。
ベルギーアンティークレンガの魅力とは

伝統的な作り方「ハンドフォームド」
ベルギーのレンガは、粘土を木枠に投げ込んで成形する「ハンドフォームド(手延べ成形)」で作られていました。手作業によるわずかな不均一さが、乾燥や焼成を経て独特の表情となって現れます。

柔らかな表情を生む手延べ製法
当時のハンドフォームド製法では、木製の型から粘土を抜きやすくするため、型の内側に砂をまぶしていました。
粘土を引き抜くときに生まれる小さなシワや凹凸。それがベルギーアンティークレンガ特有の柔らかな表情をつくっています。
ひとつとして同じものはなく、そこには100年以上前の職人の手の動きが今も残されています。
ベージュのベルギーアンティークレンガ
フランドル地方で作られたベージュ系のレンガは、ベルギーアンティークレンガを代表する色合いのひとつです。
北海に近い平野部で採れる粘土や砂を使って焼かれたレンガは、やわらかなベージュやクリーム色、淡い黄色を帯びています。派手さはありませんが、長い年月を経たことで生まれた色の濃淡や焼きムラが重なり、温かみのある表情を見せてくれます。
ナチュラルな住宅や店舗空間とも相性が良く、ベルギーレンガならではの優しい雰囲気を楽しめます。

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黄色いベルギーアンティークレンガ
ベルギー北部のフランドル地方では、黄色やクリーム色を帯びた明るい色合いのレンガが数多く作られていました。
このアンティークレンガも、やわらかな黄色を基調としながら、一枚ごとに微妙な色の濃淡や焼き色の違いが見られます。
表面に残るシワや砂の風合いが光をやさしく受け止め、空間全体を温かく穏やかな印象に仕上げてくれます。

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ブリュッセルを思わせる豊かな色彩
濃赤や黄土色、多彩な色彩を持つのもベルギーレンガの特徴です。
赤みを帯びたレンガ「ブリュッセル・ルージュ」をアクセントとして加えることで、単色では生まれない奥行きと表情を生み出しています。ブリュッセルはフランドル地方とワロン地方の中間に位置し、さまざまな文化や色彩が交わる都市です。
一枚ごとに異なる色の重なりは、長い年月を経たベルギーアンティークレンガを思わせる豊かな景観をつくり出します。

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海を渡ったベルギーレンガ
ベルギーで生まれたレンガの中には、海を渡りイギリスの街並みを形づくったものもありました。
ロンドンの住宅や倉庫の壁に積まれ、何世代もの人々の暮らしを見守ってきたのです。
一つのレンガが辿った道のりを想像すると、アンティークレンガが持つ魅力は単なる建材という言葉だけでは語れません。

羊毛を運んだ船の重りだった
ベルギーレンガ
14〜16世紀頃、イギリスからは上質な「羊毛(ウール)や穀物」がヨーロッパ大陸へ大量に輸出されていました。 しかし、帰りのイギリスの船は、大陸から持ち帰る荷物が少ないと船体が軽くなりすぎて、荒波でひっくり返る危険(トップヘビー)がありました。
そこで、船を安定させるための「床に敷くおもり(バラスト)」として、ベルギーのずっしり重いレンガが船底に大量に積み込まれたのです。

ロンドンの街並みを支えた
ベルギーレンガ
ロンドンの歴史的な街並みといえば、黄褐色の「ロンドンストックレンガ」が有名です。しかし、その建物のすべてがイギリス生まれのレンガで造られていたわけではありませんでした。
16〜17世紀頃、ベルギーのフランドル地方から運ばれたレンガは、ロンドンの住宅や倉庫、港湾施設などにも利用されました。
ベルギーのレンガは、イギリスのレンガとは異なる粘土から作られており、赤みを帯びたものや複雑な色幅を持つものが多く見られます。そうしたレンガは街並みの中へ自然に溶け込み、何世代にもわたって人々の暮らしを支えてきました。
現在でもロンドンでは、歴史的建造物の修復や保存工事のために、ベルギーの古レンガが求められることがあります。それは単なる建材ではなく、街の歴史を受け継ぐ大切な一部だからです。
ベルギーのアンティークレンガは流通量が少ない希少なレンガ

古いものを受け継ぐ文化
ベルギーには、古いものを大切に受け継ぐ文化があります。建物が役目を終えて解体されても、レンガを簡単に捨てることがほとんどありません。専門の職人が一つひとつ丁寧に回収し、清掃し、新たな建物へと受け継いでいきます。
良質なアンティークレンガは国内でも人気が高く、日本へ輸出される数量は決して多くありません。そのため、当社で取り扱いのあるベルギーレンガは入荷数もごくわずか。在庫のあるうちにお求め頂くことをお願いしています。
パープ・スティーンとは
「パープ・スティーン(Paap Steen)」とは、ベルギーやオランダなどのフランダース地方で回収された古い手延べレンガを指す言葉です。
その語源には諸説ありますが、中世のころに教会や修道院の近くで作られた上質なレンガ、あるいは宗教建築に使われたレンガを指したことが始まりともいわれています。
一般的なレンガとは異なり、現代では歴史的建造物の修復用途にしか使われないため、非常に手に入りにくい特注品となっています。
アンティークレンガをご検討の前に

不揃いなことは味わいです
100年以上の時を経たレンガに、まったく同じものはありません。欠けやヒビ、色褪せ、モルタル跡は、かつて建物を支えてきた歴史の証でもあります。
完璧に整った新品のレンガにはない豊かな表情こそ、アンティークレンガの魅力です。
割れたレンガについても、施工時にはそのまま貼り合わせてご使用いただくことを前提としています。本物のアンティークレンガの特性としてご理解ください。
壁用スライスレンガについて
歴史あるブリックの風合いをそのままに、壁材として使えるようにしたものが「スライスレンガ」です。本来、ブリックは建築の構造物として使われるものです。そこで、大きなブリックを薄くスライスし、壁への負担を軽減したのがスライスレンガです。
長い時を経て自然に風化し、美しい表情を持つ外側部分をお届けします。大きなブリックの場合、スライスレンガにするためには3~5分割ほどに切断されます。当社では、外側の歴史を刻んだ本物の表情を厳選しています。


スライスレンガ特有の断面について
本商品は表面には欠けや色ムラ、モルタル跡など当時の風合いが残されていますが、裏面にはスライス加工時に生じるまっすぐな切断面が見られます。
歴史を感じる表情と現代の施工性を両立させるための仕様となりますので、あらかじめご了承ください。


